主にマイナーな魚類を対象として、以下の研究に取り組んでいます。
海産無脊椎動物(イカ・タコや貝の仲間など)の体液は「ほぼ海水」です。これに対して、我々ヒトを含む大半の脊椎動物の体液は「海水の1/3濃度の塩水」です。これは鰓や腎臓の働きによるもので、これらの器官を様々なホルモンが制御しています。
当研究室で扱っているヌタウナギも鰓や腎臓はもっているのですが、彼らは脊椎動物では唯一、体液組成が「ほぼ海水」(無脊椎動物と同じ)です。私たちとヌタウナギは、一体どこが違うのでしょう?この謎を解明できれば、体液調節能力の起源と進化に近づけるはずです。
【関連する成果(ホームの What's New? を参照)】
★2024.09.18 国際学会で講演しました
★2024.08.01 国際誌に論文を発表しました
当研究室では、主に脳の下垂体という部位から分泌されるホルモン群とその受容体について研究しています。ヌタウナギのほかに、モデル生物のメダカを使って遺伝子工学的な手法にもチャレンジしています。
【関連する成果(ホームの What's New? を参照)】
★2023.05.15 国際誌に論文を発表しました
当研究室で扱うヌタウナギは、海底で生物の遺骸を処理する掃除屋(スカベンジャー)であり、海洋物質循環に不可欠な存在です。水温の低い深海で活動するヌタウナギは、温暖化でどのような影響を受けるのでしょうか?ヌタウナギの成長と繁殖を司るホルモン系に的を絞り、ラボでの実験とフィールドワークを組み合わせてこの課題に取り組んでいます。